4月から始まり、7月のBitSummitから9月のTGSまで、10月に最後のお披露目としてDemoDayを開催し、iGi4期は閉幕となります。
半年もの間、サポート頂きありがとうございました。
というわけで、この半年間、iGiでの活動に焦点を当てて振り返っていきます。
守秘義務というやつも色々ありますが、書ける範囲で長々書くつもりなので、今後iGiに応募してみようなどと思ったりしてる方の参考になればと思います。
iGiとは
iGiはIndie Game Incubatorの略称です。
IncubatorをGoogle翻訳にぶち込んで出てくるのは「孵化器」、卵を孵す器のことです。
つまるところ、インディーゲームを孵化させるためのプログラムってことですね。
インディーゲームを取り巻く環境や、マーケティング、実際の開発に関するFAQなど、多岐に渡って知ることができます。
内容についてはそれこそ守秘義務というやつが絡んできますので、公式サイトの方を貼っておきます。
詳しいことは1次ソースで。
創風について
Incubatorと似たような概念にAccelaratorというものがあります。
Accelaratorは加速器です。
つまるところ、インディーゲームを軌道に乗せるためのプログラムってことですかね知らんけど。
この言葉が用いられているのが創風になります。
創風にiGiを経たチームが何組か在籍していることからわかる通り、ステップ的にはiGi→創風みたいな感じになってるっぽいです。
まぁ自分はそんなに知らないので、詳しくは創風のページを見てください。
いや、創風はまだ来期決まってないんだった。あるといいけど。
応募した理由
22年初頭、1通のDMが届く……
詳細は忘れたけど、「iGiに応募してみたりせぇへん?」みたいな内容のDMが……
当時の私は1つのプロジェクトが中止しかけ、もう1つのプロジェクトが始まりかけ、という大変中途半端な状態でした。
この状態で応募してもなぁ…と思いつつとりあえず出し、敢え無く落選。
翌年、始まりかけだったプロジェクトの形が整ってきたタイミングで再応募した次第です。
面接日の朝に発熱があり、昼過ぎには38度を超えて面接を直前でキャンセルしたのを今でも覚えています。
翌日病院に行ったら新型コロナだったわけですが、2週間後くらいに再度面接の予定を組んでもらい、何を言ったかはとうに忘れましたが、とにかく受かったわけです。
iGiでの活動について
4月に契約のあれやこれやのため東京に行きました。数年振り13回目くらいの東京です。
そこで初めて同期となる受賞者の面々とお会いしました。
というか誰が受賞したのか一切知らなかったので、顔どころか作ってるゲームすらその時初めて知りました。
この時は本当に不安しかなく、「本当に自分が受かってしまっていいのか?」みたいな気持ちでいっぱいでした。
レクチャーやメンタリング、スプリントミーティングが始まってからは、毎週2~3回くらいWebカメラに向かって喋る日々が始まりました。
実際に「これを作ってください」みたいのが始まったのは、出展のためのフライヤー制作からだったと思います。
フライヤーに必要(orあったらいい)ものは4点。
- キービジュアル
- 公式サイト
- プレスキット
- Steamページ
これらを全て作っていなかったために、私のフライヤー制作は必要以上に大変なものになりました。
加えて、会場で流すトレーラーも必要だったので、試遊のためのビルドに加えて、想定以上の作業量が押し寄せてくることに……
BitSummitまでに私が実際に作成したものが以下。
- 試遊用ビルド
- トレーラー
- トレーラー用楽曲
- キービジュアル
- 公式サイト
- プレスキット
- Steamページ
- 名刺
- 試遊アンケート
多分こんな感じです。
この期間が一番大変だった。
試遊アンケートは京都行きの新幹線の中で半分寝ながら作ったし、アンケートのQRは当日の朝に印刷してた。
BitSummit
BitSummitについてはこっちで触れてます。
初めてのイベント出展と久しぶりの京都。
懐かしい気持ちと初々しい気持ちと寝不足で終わってる脳と……
なんか、慌ただしくて最近思い出してなかったけど、しっかり思い出になったなって実感が今更湧いてきた……
思い出になりました。ありがとう。
もくもく作業ルーム
iGiが開いている作業通話部屋で、ずっっっっと作業していました。
理由は単純、監視しててほしいから。
つまりサボり防止です。
なんですが……画面共有が楽しくなってきちゃって、最終的には作業画面にテキストを映して会話してました。
もくもく作業ルーム改め、わいわい作業ルームです。
意味不明ですが本当にこんな感じでやってました。
これは諸事情で画面共有ができないとき。
でも、自分みたいな口下手には、こういうコミュニケーションを同期で取れる場所があってすごく助かりました。
みんな作業してるから基本垂れ流してるだけだし、音は入れてないから集中力も欠かないし、休憩でチラ見したときだけ反応しよっかな~みたいな。
個人的にすごく丁度いいんですよね。
同じ職場でちょっと立ち上がった時に、人の作業画面を後ろから覗き込んで「いいじゃん!」って言って帰るみたいな。
BitSummitでも思いましたが、最終的に目指しているところは別だけど、似たようなことで互いに切磋琢磨しているのがわかるの、部活みたいんでいいなぁ……とか。
ちなみにこの言葉はMotionRecを作ってるshomaさんからの引用です。
なんか謎にずっと覚えてる。
TGS
TGSについてはこっちの記事で。
つい最近のことだったはずなのに、DemoDayを経たのもあり、遠くのことのように感じてしまいます。
初めて行くTGS、巨大なブースに圧倒されたり、人の多さに圧倒されたり、8番出口のおじさんと終始一緒にいたり、なんか……色々あったな……
iGi 4期参加作品について
BitSummitやTGSで見てたのもありますが、それぞれの作品のテストプレイもやっていたので、紹介していこうと思います。
アルファベット順です。
黒ニ狂
3レーンにした「にゃんこ大戦争」でしょうか。
ぽこぽこ召喚して、わちゃわちゃ戦って、敵陣のコアっぽいものを破壊したら勝利!
英題『Summoner of Greats』の通り、大勢の偉人がいい感じに描かれています。
個人的にツボなのが伊能忠孝で、彼はロボットになってます。
でもそうですよね!歩いて日本地図を作るなんて人間じゃ絶対できない!私も伊能忠敬はロボットだと思います!
Indomitable Blade
手に汗握り、眉間に皺寄せ、唸り声を上げながら遊ぶストラテジー。
どんな有利状況でも1手のミスで味方が死んだりするし、どんなに不利に見えても頑張ればクリアできる。
行動順、配置、職種、スキル、ルール、盤面の全てを理解したところから、このゲーム始まります。
ステージ開始直後なんかは、冗談じゃなく10分くらい盤面眺めて唸ってるだけの時間がある。
あとテストプレイで最初に全クリしたのは私です。
Motion Rec
自分の動きを記録して利用する、ありそうでなかった感じのパズルアクション。
パズルゲームって正直あんまり得意じゃないんですけど、このゲームは画面を指でなぞることがダイレクトに解法につながるので、かなり直感的にパズルを楽しむことができます。
みんなで指さしながらあーだこーだ言って楽しめるゲームです。
途中で突っかかった時の虚無感も味。
nerd: tracing dayline
私のです。
「雰囲気めっちゃいいです!」
「アドベンチャー好きだから無限にやれそう」
「会話の質感がリアルですね…」
などと言われたゲームです。
Reso-Seeker
リゾート施設からお届けする、ポップで明るいメトロイドヴァニア!?
なんですが……私としてはやっぱり「やさしいにほんご」に言及したい……
このゲームには「やさしいにほんご」なる謎の言語が搭載されているのですが、その……日本語がやさしくなります……
本編の言語と字幕に使う言語を自由に選べるので、本編を「日本語」字幕を「やさしいにほんご」にすることで、間違い探しもできるという!
これやっぱ楽しみ方間違えてない……?
SHADOW LEAP
3D ローグライク スタイリッシュ アクション!
スタイリッシュアクションの名に恥じぬアクションのカッコよさたるや。
ザクザク斬って、ビュンビュン進んで、たまになんかカッコいい大技出して……
テストプレイのときはローグライク要素がなかったのですが、TGSでチラ見した感じ、スキル次第ではサイヤ人みたいな動きもできそうで心躍りますね。
3Dのローグライクアクションって地味にあんまりやったことないので(RoR2くらい?)どんな感じになるのか楽しみです。
Demo Day
まず何それって話。
iGiのピッチイベントです。ピッチって何ですか?
ピッチ、それすなわちプレゼン。
パブリッシャーの方々等々をお呼びし、ゲーム内容から開発に関するなんやかんやをプレゼンするわけです。
動画見た方が早いと思うのでiGi1期の方々のピッチをどうぞ。
なお、公開されているiGiのピッチは1期のものだけです。
このピッチイベント、通称「Demo Day」が先日行われまして、それを以てiGi卒業ということになりました。
会場は渋谷サクラステージの404 Not Foundです。
湾曲するToo BIGなディスプレイに感動し、来場する人々の名簿を見て恐縮し、アドリブで下手くそな説明をし、なんだかんだで幕を閉じました。
打ち上げとして最後にみんなで飲み交わし(ウーロン茶)たまたま宿泊先が同じだったiGi1期生のなおさんと、一緒に歩いて帰りました。
ホテルにて、ベッドに横たわる私の頭で流れていた曲はこれです。
なお翌日
終わりに
iGiに応募しなければ間違いなくBitSummitにもTGSにも行かなかったし、その中での様々な出会いも当然なかったでしょう。
ピッチが上手くいったかとか、パブリッシャーが今後付くかどうかよりも、そっちの方を大事にしている自分がいる。
過程が大事ってこういうことなんだなって、正しく理解した気がします。
満足しました。充実していました。ありがとうございました。
さて……
これからの予定は全て未定です。
過程が大事とか言ったけど……
それはそれとして、パブリッシャーは付いてほしいし、色々と必要なものもある!
iGiを通して自分がどういったアクションをしていくべきかわかってきたので、これからのEvanさんの活躍をどうかお祈りください!
それでは、長々とありがとうございました!
来月から進捗報告記事を月1に戻します多分!
お礼
iGi運営の皆様、
色々……その、あぁ~~~色々、と……大変ご迷惑おかけしました。すみませんでした。
海外の方と喋る際の翻訳や、外部の方との仲立ちなど、非常に助かりました。
本当に自分には不相応なほどの大きな舞台を用意してくださり、本当にありがとうございました。
メンターの皆様、
私の初歩的すぎる質問や抽象的すぎる質問にも的確な回答を下さりありがとうございました。
そのおかげで変わった部分、変わってない部分、色々ありますが、話をすることでアイデアが生まれ、作品がより良い方向に向かっていったと確信しています。
同期のぽまいら、
私の突飛な提案、色々あるけど……に乗ってくれてありがとうございました。
本当にBadコミュニケーターだから、けっこう緊張してたりしたけど、なんだかんだ楽しくやれてよかったです。
あとはとにかく、皆さんのゲームの完成を心待ちにしています!
またどこかで会いましょう!
せんきゅー!グッドラック!Have a nice dev!
コメント
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